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セミリタイア生活者が投資で実践してきたこと、実践していることなどを書いてゆきます。

「格安MBOには買い向かうべし?」 7868 廣済堂

7868 廣済堂 経営陣がMBO(Management Buyout、経営陣買収)を発表したのが1月17日のことでした。公開買付け価格は610円/株です。

 

通常はこの価格にさや寄せして、この単価より少し低いレベルで申込み期限を迎えるのが通例です。

 

ところが、廣済堂の昨日の終値は@635円/株です。別の第三者がTOB価格が低すぎるとみて本公開買い付けに横やりをいれようとしている可能性があります。大量保有報告書が出ていないので、あくまでも可能性レベルにとどまります。特段の理由が見当たらないのに公開買付け価格を上回ることもあります。昨年のNTT都市開発もそうした事例でした。

 

2017年の東栄リーファーラインMBOの時は、旧村上ファンド系のファンドが横やりを入れてTOB価格を引き上げさせました。東栄リーファーラインの時は明ら格安TOBだと思いましたが、廣済堂の場合は必ずしもそうではないように思えます。ちなみに、廣済堂の1株あたり資産は1114円/株です。PBRだけで見ると割安です。

 

MBOは経営陣が自らの会社を公開買付け(TOB)するものです。通常はTOBするための会社を設立し、TOB成立後被公開会社と統合します。結果、TOBのために借り入れた資金をTOB対象会社に移すことが可能となります。対象会社に現金または資産があればそれで借り入れ金の返済も可能です。

 

経営陣ですから、会社のことはよく知っています。経営数値の操作だって簡単です。オウンリスクで資金を借り入れるので、MBOの場合には割安にTOB価格を設定する傾向があります。

 

私は、必ずしも割安のMBOとは思わなかったので、常識的なレベルで指し値をし、結果この銘柄の株は購入できていません。残念です。

 

一昨日までは、大凡609円程度で取引がなされていました。もしこの値段で取得できていれば、結構な利ざやになるはずです。

 

単なる思惑で上昇しているだけなのか、それとも公開買付け価格が割安なので横やりをいれようとする筋がいるのか、今の段階では判断できません。

 

経過を見守りたいと思います。