投資の視点 1881 NIPPO TOB 締切り前の下落を狙う
ENEOSとゴールドマンによるTOBです。TOB価格は4000円/株。
申し込み期限は12月24日(金)で、決済日は1月4日です。
公開買付人は、三菱UFJモルガンスタンレー証券とauカブコム証券です。
香港のアクティビスト OASIS Management は、TOB価格が安すぎると声明を発表しています。
この声明を受けてから株価は4000円を大分上回る価格で推移していました。
が、その後OASISからは音沙汰無しです。速報をチェックする限り、大量保有報告書が提出された形跡もありません。
買付け予定数の下限は1,150万株となっています。これを下回るとTOBは実施されません。が、直近の出来高を見ると、越えねばならぬハードルとしては相当低いレベルにあると思っています。
TOBに申し込みをするにしても、12月24日の時点で三菱UFJモルガンスタンレー証券またはauカブコム証券の口座にこの銘柄がなければ出来ません。
個人投資家が一番よく使用するSBI証券で保有していても、損をする可能性があります。となれば、OASISから追加の発表がない限り、そうした投資家は直前に現金化または信用買いを解消するのが道理です。
直近の株価はTOB価格である4000円を下回ってきました。普通に考えれば、4000円以上で購入する買い手はないでしょう。勿論、OASISが何らかのアクションを行えば別です。
17日の終値は3995円/株です。一時3980円まで下落しました。OASISのアクションがないので、他証券会社に保有されている方々が一種投げ売りをされたのではないでしょうか。
私は、17日に3990円でまとまった株数を購入しました。数日前から3985円で指値をしていたのですが、なかなか約定しないので指値を上げたら約定してしまいました。一時3980円まで下がったので、ちょっと残念です。
17日時点で10円抜き(3990円で購入)だと、直接利回りで0.2%です。15円抜き(3985円で購入)だと0.37%になります。非常に低い利回りですが、資金拘束期間が短いので年利回りに換算すると、それぞれ4.6%と7.1%となります。Jリート並みの利回りです。
24日には現物株を保有している必要があります。ということは遅くとも22日には現物の購入をせねば受け渡しベースで24日に同社株を保有していることはできません。
22日まで断続的に投げ売りが出る一方、TOB狙いで買い向かう筋がいるものと思われます。
OASISが何らかの声明を出して株価が上昇すれば市場で売却します。TOBが成立しない可能性もあります。が、長年TOBを観察してきた私が見る限り、本件かなり成立する可能性が高いと考えています。
27日にはTOBの発表がなされる予定です。期待しています。
はずれたら笑ってやってください。