金融庁幹部が地方銀行のトップに対し、上昇局面にある国内金利の動向を踏まえ、ポートフォリオや信用コストなどへの影響を経営者が的確に分析・把握し、市場変動対応に優先的に取り組むよう促している。とのことです。
少し前ですが、こんな記事もありました。
金利の上昇は、Jリートのコストに大きな影響を与えます。尤も固定で借りているでしょうから、新たに借入れを始めるものについてのみ影響がでるだけで、全体に影響を及ぼすのはまだ先かと思います。
ただ、上昇するのは金利だけではありません。
人件費や電力等も上昇します。となると間違いなく物件の管理費は上昇します。賃料の値上げができれば問題ないかもしれませんが、果たして可能でしょうか。競合しそうな新たなビルが六本木飯倉、渋谷、田町とタケノコのように建ってきています。
銀行は金利の上昇で下がった債券の穴埋めのため含み益のある保有証券の売却を進めている、と聞いたことがあります。
少なくとも当面は新規にJリートを買うことは控えるのではないでしょうか。勿論、個人や一般投資家も同じ筈です。
そうした結果がJリート価格が下落トレンドとなっていることの証左のように思えます。
日足でチャートを見るとJリート指数は大きく下落していますが、月足で過去10年程前まで遡ると、下がりきっているようには見えません。実際にどうなるか分かりませんが、まだまだ下げ余地がありそうです。
当たり前の話ですが、Jリートの分配金は保証されたものではありません。債券とは違います。
あまり心配しすぎる必要はないかもしれませんが、Jリートは財務体質が弱いことも頭の片隅において置く必要があります。
個人的には、日銀の新総裁が決まり少なくともその方針が出るまでは様子をうかがうのが良いと考えています。