資産運用を真剣に考える より豊かになるために・・・

セミリタイア生活者が投資で実践してきたこと、実践していることなどを書いてゆきます。

個人投資家の戦い 熱意・熱量が会社(人)を動かすことは・・・・たまにはある。成果あり 4107伊勢化学

4107 伊勢化学工業 から次の発表がありました。

 

「支配株主等との重要な取引等に関する委員会」設置に関するお知らせ 2021.6.22

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4107/tdnet/1991322/00.pdf

3月末に就任された独立社外取締役が音頭をとって下さっとIRの方から聞きました。

コーポレートガバナンスコード等、コーポレートガバナンス強化の一連の流れも背景にあるようです。

 

 この伊勢化学工業ですが、AGC(旧旭硝子)の連結対象子会社です。

 

直近四季報データによると、1株当純資産額は5,047円、足下株価は3,545円です。

PERは13倍程度。PBRは0.7倍。ROEは5.2%程度となっています。

 

自己資本比率は80%を超えています。資本の厚みからは安心感は得られますが、ROEが低いのは一寸いただけません。

 

この会社のB/Sを見ると、流動資産の中に「短期貸付金」という項目があり、調べると親会社への貸付金であることがわかります。直近の3月末の数値は約65億円です。時価総額は182億円です。

 

過去5年間を調べると、ゆっくりと増えてきています。直近では2019年がピークで77億円超のお金が預けられています。

 

他方、昨年12月末の決算説明資料の中で、シレっと中期的な設備投資計画を発表しています。減価償却費も含めて出しているのでそれなりに良心的ではあります。多額の資金ニーズがあるので「短期貸付金」を含む内部留保を蓄えているというのが説明です。

それでも、年度単位でみると内部留保がやや過剰であることは明らかです。

 

同社の株主総会は3月26日にありました。

 

総会に臨むに当たっては、過去5年間の「短期貸付金」推移表、設備投資も含めた資金繰り表(みたいなもの)、加えて親会社AGCだけへの貸付金は株主間の平等性を損ねる等の指摘および質問を記載した事前質問状を作成しました。

 

若い人ならともかく、老眼鏡を通じてデータを読むのはそれなりに大変です。文章を書くのにも時間がかかります。整合性もとらないと質問の価値が下がります。読み返すと私の熱量が強すぎる文章になっています。なかなか上手く推敲もできず、最後は熱量が伝わるような文章のほうがよいと判断し、そのまま提出しました。

 

総会当日も、ほぼ私1人で相当の時間を使って会社側と質疑を繰り返しました。

 

最後に、新たに独立社外取締役に就任された方に「〇〇取締役 がんばれ、期待しているぞ!!」とシャウトしておきました。パフォーマンスもたまにはありかなと思っています。

 

また、自身の発言や会社側の発言を確認するため総会の議事録も取り寄せました。議事録を取り寄せることはそれなりの「圧」になると考えています。

 

結果がこれです。

 

委員会の主要メンバーは社外取締役となっています。少なくとも「器」ができた感じです。とりあえず文句のつけようはありません。

 

弱小個人投資家でも、各種法的な手段を駆使すればいろいろなことが可能であることがわかりました。一寸だけ感慨にふけりました。

 

「やれば何とかなる・・・こともある。」

 

一応成果には付け加えておきます。

 

ただ、結果が出ている訳ではありません。素直に喜びに耽るには歳をとりすぎました。

「仏作って魂入れず」ということは世の中にはよくある話です。

 

引き続きフォローをします。

 

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 4107 伊勢化学工業 支配株主等との重要な取引等に関する委員会設置