資産運用を真剣に考える より豊かになるために・・・

セミリタイア生活者が投資で実践してきたこと、実践していることなどを書いてゆきます。

CGC(※) 基本原則5 株主との対話 を踏まえた経営陣との対話実践 5社

<CGC コーポレートガバナンスコード基本原則5>

 

【株主との対話】

5.  上場会社は、その持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主総会の場以外においても、株主との間で建設的な対話を行うべきである。 経営陣幹部・取締役(社外取締役を含む)は、こうした対話を通じて株主の声に耳を傾け、その関心・懸念に正当な関心を払うとともに、自らの経営方針を株主に分かりやすい形で明確に説明しその理解を得る努力を行い、株主を含むステークホルダーの立場に関するバランスのとれた理解と、そうした理解を踏まえた適切な対応に努めるべきである。

 

www.jpx.co.jp

 

この原則を踏まえ、11月中旬から12月頭にかけて、次の5社を訪問しました。個人として行っていますので、完全手弁当です。

 

6623 愛知電機(PBR 0.46)  内1名取締役対応

9077 名鉄運輸(PBR 0.38)  内1名取締役対応

6466 TVE  (PBR 0.47)   財務担当取締役対応

5907 JFEコンテイナー

       (PBR 0.40 親会社に多額の短期貸付金(実質的に資本の還流))

                IR担当 経営企画担当

X社 (時価総額328億 保有現金140億 親会社に多額の短期貸付金)

                総務部長 経営企画部長

 

JFEコンテイナー以外は、結構耳を傾けてくれたのではないかと思います。同社だけは、オウムのように同じことを繰り返すだけ。柔軟性が無く、弱小株主は原則相手にするつもりがないようでした。同社の総会運営もひどいもので、株主に発言させないようにする姿勢は極めて問題であると考えています。

 

x社は社名を伏せています。インサイダーに係るような話はありませんでしたが、大量に保有しているキャッシュについて社長以下強い問題意識を保有されており、迂闊なことを言うと誤解を招きかねないとの判断に基づくものです。

 

会社によって話し合った内容は異なりますが、概ね次のようなことについて話をさせていただきました。

 

〇 総会以外に社外取締役との対話の場を設置してほしい。

 

  社外取締役は一般株主の代表の筈。経営に反映させるためには一般株主の意見を予 

  め知っておく必要がある。総会以外で年1回程度開催が望ましい。

  親子上場している会社の場合、親会社株主と一般株主との間に圧倒的な情報格差が

  生じる可能性があるので、是非とも実施してもらいたい。

 

〇 株価が1株当たり純資産額を大幅に下回っていることについて強い問題意識を持っ

  てもらいたい。

 

  過去に投資した資本と残余利益(配当後)の合算が純資産になる筈。長期間株式を 

  保有しているが、株価がこれを上回るどころか数値が近接することすらない。株価

  が長期間1株当たり純資産額を下回っているということは、企業が新たに投資しし

  てもその分のお金を株主はマーケットで換金できないということ。株価だけ見る

  と、新規投資は無駄に見える。そういう問題意識を是非もってもらいたい。

  

  株価は市場が決めることではあるが、企業としてできる努力、ROEの向上、株式流

  動性の向上、適正な市場の選択、市場との対話(IR)等すべきことをやってから

  そうしたことは発言してもらいたい。過去5年間、投資家説明会を何度したか教え

  てもらいたい。

 

  上場企業に投資している投資家は、配当または値上がり益によって収益を得る。会

  社は返却不要の資本を調達するために上場している。よって投資家は当然のように

  「会社は株価を上昇させるための努力をするもの」と考えている。これは暗黙の了

  解。これには業績向上に努めるだけでなく、その還元方法の工夫や、株式を保有し

  ていない投資家へのPRも含む。

 

 〇 資本コストを意識した経営をしてほしい。

   

https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2018/09/capital-cost-20180914.html

 

 〇 上述の一環として株主還元の一環として自社株買いを是非検討してもらいたい。

 

総会の場では、「事前質問書」を送付の上、特に社外取締役に「耳を傾けた」結果どのように個人として判断したのか、徹底的に問い詰める予定です。

 

社外取締役は一般株主の代表者であるべき筈です。お飾りではありません。

 

「資本コスト」を意識した経営というところが、一番のポイントになると考えていいます。

 

上場企業は誰のものか。株主の物です。株主平等の原則が会社法(109条)に謳われています。株主はもっと声を上げるべきと考えています。が、業務多忙な方も多いでしょうから、勝手にその方々の代わりになっているつもりです。

 

ヘッジファンドに勤めていた友人からは、「無駄」と言われています。「無駄」にするつもりさらさらありませんが、覚悟はしています。ただ、CGCは間違いなく追い風です。

 

場合によっては300単位以上の株式を6カ月以上保有した上で、株主提案もありかと思っ

ています。